昔、バスに乗ってぐるぐる移動する仕事をしていたが、そのバスは真中から後ろが喫煙の分煙になっていた。
その時の記憶が少し混じっている夢だった。
煙草をポケットから出し火を付け、一口吸ったところで
「あ、このバスは路線バスだった」
そう気づいてあわててもみ消す。
やがてバスは終点に着いた。
私は切符をポケットから出そうとしたけれど、なんやかや色々と入っていて、しまいには中の物をすべて座席の上に出して探していた。
少ない乗客はすでに降り切ってしまい、私は少し焦っていた。
もうそのバスはその日最後の仕事だったらしく(窓の外は真っ暗でなにも見えなかった)、運転手ともう一人の乗務員らしい男が車内の掃除を始めていた。
その男たちは一所に集まって、ほうきとちりとりで何かを掃いていたが、よく見るとそれは虫のようだった。
その虫はウジよりもやや細長いくらいで、大きさにはばらつきがあったが、どれも両端は細くとがっていた。そして細い枝のようなものがたくさん(と言っても10本位)生えていて、まだ生きているらしくウネウネと動いていた。
「煙草の煙で車内のクモが死んで、そのおかげでこいつがたくさんいるんだ」
掃除をしながら運転手がめんどくさそうに言った。
つまりこの虫の天敵はクモということか。
「さっき私が煙草を少し吸ってしまったことをこの男は知っているんだな…」
私は申し訳ない気がして、その虫を自分のポケットにあふれるほど突っ込んでバスを降りた。
手をポケットに入れた時、痛みが走った。少しかまれたようだ。
0 件のコメント:
コメントを投稿